イタリアワインの特徴について
世界一ワインを生産している国と言えば?
そう聞かれた時、多くの方はフランスと答えてしまうかもしれません。
確かに、フランスも多くワインを生産していますが、イタリアはそれを上回る量のワインを製造しているのです。
O.I.V.によると、2015年度の国別のワイン生産量ではフランスを上回り1位。
フランスが多い時期もありましたが、近年はイタリアがフランスを抜く、世界最大量のワイン生産国として君臨するようになっているのです。
イタリアは、東にアドリア海、西にティレニア海がある半島。
観光地として有名なシチリア島やサルディーニャ島なども有する、深い歴史と食文化を持った国です。
イタリア全土でブドウ栽培が行われており、大きく北部と中部、南部とで特徴が分かれています。
北部はネッビオーロ種を使用した高級ワイン「バローロ」「バルバレスコ」などが有名で、シャンパーニュと同様の造られ方をしている瓶内二次発酵の「フランチャコルタ」、カジュアルな「プロセッコ」、アパッシメントされたブドウを使用した濃厚で甘みのある「アマローネ」など、高級ワイン産地として知られています。
中部はトスカーナ州を中心として、サンジョベーゼから造られる多種多様なスタイルの赤ワインが有名です。
南部は、温暖な気候を利用してさまざまな品種をブレンドしたワインが造られており、アリアニコ種から造られる濃厚な赤ワインは特に人気があります。
気候条件が良く、自然派ワインも数多く散見され、特に北部のフリウリの自然派ワインは世界的にも知られています。
全てが自然派、とまではいきませんが、自然派ワインを造る生産者は数多くいることは間違ないでしょう。
イタリアのおすすめ自然派ワイン
逆に言うと、どれを選べば分からない、という方が多くいるのが現状です。
ここでは、筆者おすすめのイタリアの自然派ワインをいくつか紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
自然派の赤キャンティ「キャンティ カンペルキ」
キャンティといえば、サンジョベーゼを主体としたブレンドワイン。
トスカーナ地方で最も有名なDOCですが、何とそんなキャンティにも自然派があるんです。
古くからブドウ栽培が行われていた地で、ブドウ造りに最適な土壌であることから一切人工的なものを加えない自然な状態でワインが仕上げられています。
自社畑は100%オーガニック栽培となっており、徹底した品質管理のもとブドウが育てられます。
また、高密植栽培を採用しているのでブドウがより高い品質となり、凝縮感のある果汁を手に入れることができます。
二度選果する徹底ぶり、細部まで一切手を抜かない品質に妥協が無い造り。
イタリアの自然派ワインにチャレンジするのであれが、まず「キャンティ カンペルキ」からはじめてみてください。
微発泡の辛口白ワイン「ロヴェーリ・フリッツァンテ ラ・ジュスティニアーナ」
辛口の白で有名なガヴィにおいて、自然派を貫き通しそのスタイルから生まれたワインが絶賛されているのが、「ロヴェーリ・フリッツァンテ ラ・ジュスティニアーナ」です。
今、名声の高いホテルやレストランが自然派ワインに注目しているのですが、「ロヴェーリ・フリッツァンテ ラ・ジュスティニアーナ」はホテルフォーシーズンズミラノが特注したり、ブルガリでもオンリストされているというのだから驚きでしょう。
1000年の歴史を持つワイナリーであり、ガヴィに使われるコルテッセ種のために40haの自社畑を使い、自然な栽培でブドウが育てられています。
ワイン業界では知らぬ者はいないドナート・ラナティ氏をコンサルタントに迎え、土地を表現するようなピュアな味わいのワインを造り続けているのです。
柑橘とはちみつのような甘いアロマ、微発泡製の心地よい口当たりと飲み口。
さまざまな食事と合わせやすい、フードフレンドリーなアイテムです。
ビオロジック栽培の白ワイン「グリッロ フェウド・モントーニ」
その土地の味わいを最大限生かしたい、という思いから生まれたビオロジック農法で栽培されたブドウを使用。
洗練された、透明感のある飲み心地がもう1杯、いやもう2杯…と杯をすすめてしまう、ワインファン注目の1本が「グリッロ フェウド・モントーニ」です。
シチリアの土着品種を使用しており、あのロバート・パーカーjr.も大絶賛したということで一躍話題に。
粘土、砂質土壌の畑にある樹齢40年を超えるブドウ樹から収穫されたブドウを使用。
ビオロジックだからこそ、この地の持つポテンシャルがワイン中にしっかりと溶け込んでおり、飲んだ瞬間にシチリアの海が目の前に写るような錯覚すら覚える旨さです。
イタリアの自然派を楽しんでみたい、という方にはぜひ飲んでほしい1本ですね。