自然派ワインはどう造られる?ビオロジックとビオディナミについて

自然派ワインの農法にはそれぞれ名前がある

自然派ワインと呼ばれているワインは、主に「有機農法」で栽培されたブドウが使用されています。
しかし、ひと言で「有機農法」といっても、自然派ワインに使われているブドウの場合、さまざまな名前の農法で造られています。自然派ワインを購入する場合、どのような農法で造られているかも知っておくのも、指針のひとつとなります。
一体どのような農法があるのか、ここで紹介していきます。

ビオロジックとは有機栽培のブドウで造られる

自然派ワインの中で、「ビオロジック」と呼ばれているものは、有機栽培のブドウが主に使用されています。
有機栽培は、堆肥や緑肥などの有機肥料を使用した農法のことを言います。

有機栽培の場合、化学薬品などが使用されている除草剤や殺虫剤などの使用が禁止されており、有機肥料だけの使用が認められている厳しい農法と言えるでしょう。
しかし有機農法の場合、一部の薬品を使用することは認められています。

例えば、銅と硫黄をブレンドした防カビ剤、生物的防除などです。
これらは化学薬品が入っていないものであり、有機農法の考え方として問題なく使用して良いということです。
ただし、「ビオロジック」として認められるためには、この農法を3年間続けていることが条件となっています。

ビオディナミとはビオロジックの一種

近年、自然派ワインの中でも「ビオディナミ」で造られたワインが大変注目されています。
ビオディナミは英語では、バイオダイナミクスと呼ばれている農法で、オーストリアの思想家であるルドルフ・シュタイナーが20世紀前半に提唱した理論に基づいています。

基本的には、有機農法でブドウを栽培し、化学薬品を使用しない農法なため、条件を満たしていれば有機農法の一部となります。
そのため、ビオディナミもビオロジックの一種であり、二つの農法は全く別ものという考え方ではないようです。

しかし、ビオディナミは特殊な農法です。
天体の動きを含めた独特の生態系理論がベースとなっており、土壌や植物、生物にとって最もナチュラルな育て方を良しとしてします。

有機肥料を使用するのはビオロジックと同様なのですが、その肥料がビオディナミ独特のものとして定められており、ボルドー液などは一切使用しません。
土壌を自然の状態に戻し、本来持っているブドウの生命力を活かした栽培法ですので、農法の中で最も難しいとも言われています。

その他「リュット・レゾネ 」などの農法も

自然派ワインは、主にご紹介してきたビオロジックやビオディナミで栽培されたブドウが使用されていますが、そのほか「リュットレゾネ」と呼ばれる農法で作られたブドウが使用されているものも多くあります。

「リュットレゾネ」は、日本語では低農薬農法と呼ばれ、農薬の使用をできるだけ少なくすることを目的とした独特な農法です。
要するにリュットレゾネの場合、ビオロジックやビオディナミとは違い、化学薬品が入っている農薬を散布すること自体は認められています。

さらに、定義が曖昧であり、生産者によってどれだけ農薬を減らしているか変わってくるので、その生産者の農法を先に情報として仕入れておく必要があるでしょう。
こうなると、ビオロジックやビオディナミではなく、リュットレゾネは不自然な農法と思われがちですが、その逆という方も少なくありません。

ブドウはとてもデリケートな果実です。
農薬を最低限使用しないと、健全なブドウを作ることが困難であり、結果的に欠陥ワインを造ることになり得るという意見もあります。

ビオロジックやビオディナミ、リュットレゾネのどの農法を採用しているかは、その生産者のワイン造りの哲学によるものが大きく、自然派ワインの購入には「生産者情報」がとても重要です。
ぜひ、基礎知識として覚えておくことをおすすめします。